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2012年 総括 ジェフ編



ジェフユナイテッド市原・千葉

2012年シーズンのジェフユナイテッド市原・千葉を振り返ってみたいと思う。

滑り出し順調のち曇りのち連勝

開幕戦の相手は、J1から降格したばかりのライバルチーム、モンテディオ山形との対戦。この試合で快勝したものの、続く昇格争いのライバル京都にはアウェイながらも成熟度の差を見せつけられ完敗。

チーム状態の良くなかった横浜FCに快勝したものの、その後は勝ったり負けたり引き分けたりと中々状態が安定しないままGWの連戦を迎える。

開幕戦では、期待の出来る上々の出来だったが、中々木山監督のやりたいサッカーが浸透しきらず、チームとしての安定感も欠けてしまった感がある。

第10節を終えた時点で負けたのはいづれもアウェイゲームで、今年もアウェイでは勝てないのかという序盤戦の戦いぶりだった。

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アウェイの松本戦での敗戦、ホーム富山戦で引き分けと、この時期が序盤戦では底だったと思う。

チーム状態が好転したのは、第11節のアウェイ北九州戦で勝ってから。ここから、5月の5試合を全勝とし、6連勝を飾る。

アウェイの3戦も見事に勝ちきり、アウェイでは勝てないというのは払拭しつつあった。

この頃は、怪我から復帰したオーロイがいて、レンタルから戻ってきたミリガン、レンタルで加入した大塚もいて、選手層も厚くなってきたところだった。

木山監督になって、どういう使い方をされるのかと思われたオーロイはやはりスーパーサブ的な使われ方が多かったが、余裕があるときは早めに投入してチーム戦術に慣れさせる事も試みていたようだった。ただ、結局オーロイの高さや懐の深さを活かすという点では、後々後手に回る事になる。

首位奪取と混戦のJ2

5月の勢いはなくなったものの、アウェイで甲府に快勝するなど、首位争いを行なっていたのがこの時期だった。

結局、甲府は6月にジェフに負けて以来、負けがなく。最終的に優勝してしまうのだが。甲府からすれば、ジェフ戦での負けが転機になったのだろう。

ジェフは第19節と第24節で首位に立つものの、いづれも次節で負けて首位陥落。その後、8月の下位勢との連戦で勝ち点を取りこぼし続けて、気が付けば7位とプレーオフ圏外まで順位が落ちてしまった。

ジェフは最終的に、2位と勝ち点差3の5位で終える事になるが、やはりここで下位チーム相手に勝ち点を取れなかった事が悔やまれる事になった。

ただ、幸運だったは勝てない試合が続いていた中でも、ライバルチームも勝ち点を伸ばせずにいた為に、首位の甲府以外には大きく離されずに済んだ事だろう。

勝ち点を伸ばせず自動昇格を逃すもプレーオフ進出

第31節、32節の水戸戦、福岡戦をホームで連勝して勢いが再びついたかと思われたが9月は再び失速。その後の4試合で2分2敗と勝ち点2しか奪えずに終盤戦に突入する。

この兆しは8月の時点でも既にあって、ホームで町田相手に敗戦した辺りではチーム状態が下降線にあった。それだけに、もう一度巻き返しをはかりたかったところでの失速はもったいなかった。

10月に入ってホームの草津戦で、久々の勝利を飾るものの続く大分戦ではまさかの敗戦。だが、この大分戦の敗戦以降はプレーオフ決勝まで負けがなく調子をあげていった。

アウェイの湘南戦、山形戦ではまだまだ相手チームの状態もありわからなかったが、ホームの松本戦からはここにきてチーム状態がよくなってきているのがわかった。

遅まきながらだが、木山監督がやりたいサッカーがようやく浸透してきたというのを印象づける終盤の3連勝でプレーオフ圏内をがっちりと死守した。

残念ながら、最終節を待たずに自動昇格圏の2位を逃してしまったが、プレーオフに向けて準備をいち早くすすめる事が出来たのはよかった。

J1昇格プレーオフ 最後の4分で逃した昇格

J1昇格プレーオフ、準決勝はアウェイで横浜FCとの対戦。今シーズンは2連勝で相性のいい相手。シーズン終盤の連勝と、プレーオフに向けての調整がうまくいった事で、4-0と快勝して決勝進出を決めた。

この頃のジェフは、今シーズンで一番いい状態で勢いにものっていた。選手も自信を持ってプレーしていたし、これならJ1昇格も狙えるだろうという気がしていた。

迎えたJ1昇格プレーオフも大分相手に状態の良さを見せつける。レギュレーションでも引き分けでもJ1昇格を決まるジェフは攻めつづけた。1点取って勝ち越せばJ1昇格は確実という状況だったが、ゲームは終盤まで0-0となり迷いが生じてもおかしくない時間帯だった。

後半終了まで残り4分だった。直前に、荒田投入があったが、それ自体は直接は関係なかっただろう。ただ、ちょっとした隙が生まれたのは確かだった。森島に簡単にボールを当てられて、林が抜け出してのループシュート。

届かなかった。残り時間、オーロイを投入したパワープレーは機能したとは言えなかった。シーズン最終盤で披露したプレースタイルとは違う事をしようとしても無理だった。

残り数分のところでJ1昇格は大分のものとなった。ゲームとしてはあれしかないという感じで大分が1点をとった試合だった。ただ、シーズンを通して考えれば克服しきれない課題があったのも確かだったろう。追いかける展開で、逆転した試合は1試合くらいだったと思う。残念だが、最後の最後でそういう試合になってしまった。

木山監督の退任と天皇杯ベスト8

J1昇格を逃して、注目された木山監督の去就だったが契約満了で来季の続投はなくなった。

シーズン終盤でみせてくれた戦い方を継続できれば、来季のJ1昇格も見えてくるだろうと思われていただけに残念な決断だった。

失意のJ1昇格プレーオフから勝ち上がっていた天皇杯。4回戦では、来季のJFL昇格を決めた福島ユナイテッドとのUNITEDダービー。

ショックから立ち直り切れてはいなかったと思うが、この試合を大勝で飾りベスト8進出を決めた。この試合が木山監督にとっての最後のフクアリでの采配となった。また、天皇杯だったが、引退する坂本のセレモニーを開催できたのはよかった。

ベスト8では、鹿島アントラーズと対戦。天皇杯は、どういう訳か下位カテゴリーとの対戦が続いて初めてのJリーグ勢、しかもJ1チームとの対戦となった。

この試合でもアントラーズ相手に、ある程度ボールを繋いで自分たちのペースを掴む事は出来た。ただ、この相手を崩すにはまだまだ工夫が足りなかった。大迫に奪われた1点を追いかける事となり、やはりこの試合も追いつく事が出来なかった。

J1昇格プレーオフ決勝と違い、時間は残されていたが、追いかける展開からの逆転はこの試合でも叶わなかった。

何も成し遂げられなかったが充実感のあるシーズン

このシーズンもチームとして目標としていたJ1昇格はならなかった。そして、またも監督が変わる事になった。

これだけを考えれば、過去2年となんら変わりない状況ではあるのだが、不思議と平穏なシーズンオフ突入となった感がある。

やはり、それはシーズン終盤の好調さとJ1昇格プレーオフで後1歩まで迫れたというところ、天皇杯で最後は格上相手に負けての敗退というところで精神的なダメージが少ないという終わり方だった。

ただ、1年を通してみてみると、例年以上に浮き沈みの激しいシーズンだった気がする。チーム状態がいいときもあれば悪いときもあって、安定した戦いぶりが出来なかった。もちろん、そこがJ1昇格を逃した要因でもあるわけだが。

2012年 JEF 順位遷移図

不安定なシーズンではあったが、最後の最後で調子を上げてきたのは大きかった。そこは過去2年と違ったところだろう。J1昇格プレーオフの制度に救われたところもあるが、順位が下がってきても最悪はプレーオフ圏内に残ればチャンスがあるというところもあり踏ん張り切れた。

本当に、遅きに失した訳だが、最後の最後で木山監督がやりたいサッカーが出来たというところで、いい状態でシーズンを終えられた上にJ1昇格の望みがあったので、盛り下がるどころか盛り上がっていった。
今となっては、これで良かったのかもと思う事もあるが、それでもJ1昇格を逃したのは悔しさが残る。せめてもの救いが、ゴールを決めたのが林だった事だろう。そのおかげで、辛うじて悔しさはあったものの納得がいく敗戦となった。

今シーズンよかった事と言えば、J2も3年目にして初めてアウェイ戦で勝ち越した事だろう。ホームで11勝5分5敗、アウェイで10勝4分7敗だった。過去2年はいづれもアウェイ戦で負け越しており、アウェイ恐怖症も少しは克服出来たかなと思える。
ただし、ホームフクアリで5敗は多すぎた。過去2シーズンはフクアリで3敗で踏みとどまっていただけに、この負けも痛かった事になる。

過去2シーズン苦手としていた徳島に勝ったり、アウェイ北関東で負けなしといったところはよかった点だろう。

こういったところを考えてみると、シーズン中にチーム状態が不安定だったのも不思議なくらいなのだが、勝負弱かったという事なのだろうか!?

チーム戦術が浸透するまでに時間がかかり過ぎたというところもあるが、ゲームを決めれるような選手がいなかったのも痛かった。悪いなりにも勝ち点を拾えるゲームを増やしたかった。

オーロイは、チーム戦術からするとタイプとして合わなかったので致し方ない面もあったのだが、シーズン中に加入していたレイナウドはチームにフィットし切る前にチームを離れてしまい、期待されて加入したリカルド・ロボも泣かず飛ばず。ミリガンもシーズン始まってから戻ってきて、途中で退団となるなど、外国人選手がほとんど活躍できなかったのは大きな痛手だった。

FW陣では藤田が軸となっていたが怪我もありフルに働けなかった。荒田が代わりをつとめて点を取ってくれて助かったところもあり、佑昌が調子がいいときには点をとってくれたりしたが今ひとつもの足りなかった。とはいえ、シーズン61得点は少ないではいのだが。

失点はリーグ最少だったものの、大事なところでの失点もあり今ひとつ成績に結びつかなかったなという印象がある。さらに、智が怪我で戦列を離れていたときは毎試合のように失点していて、チームとして守備が固いという印象にならなかったところもある。

木山監督が退任して、またしても新しい監督となるが、ここ数年に比べれば大きくやり方が変わる事はないのかな!?とも思える。とはいえ、一からのリスタートなる来シーズン。いいときもあれば悪いときもあるだろうが、2012年シーズン以上に充実したシーズンになってもらいたい

2012年シーズンの記事

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