2012年総括日本代表編

こーいち at 2013年1月 6日 18:58 カテゴリー:サッカー話

年末に間に合わなかったが、2012年シーズンの日本代表を振り返ってみたいと思う。

日本代表

3次予選を連敗で終わるも快進撃のW杯最終予選

W杯3次予選の最終戦のホームウズベキスタン戦でまさかの敗戦。アウェイの北朝鮮戦と合わせて連敗で3次予選を終える事となった。
既に3次予選突破を決めていたとはいえ、W杯予選ホームで負けるのはフランスW杯予選の韓国戦以来となる出来事だった。

だが、海外組を含めたメンバーと時間を掛けて調整する時間があったブラジルW杯最終予選序盤の3連戦で、2勝1分と上々のスタート。オマーン、ヨルダン相手にはホームとはいえど、圧倒する戦いぶりで一気に首位を独走する事となった。

ホームのイラク戦、アウェイのオマーン戦と、苦しみはしたものの連勝し、グループ首位で2012年を終えた。この結果、日本は後1勝でブラジルW杯出場を決める事が出来る。

日本が飛ばしているというのはあるが、2位以下が混戦模様というのも大きい。グループの中では日本と同様に本命視されていたオーストラリアが思うように勝ち点を伸ばせていない事がある。

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W杯3次予選及び最終予選

▼W杯アジア3次予選日本vsウズベキスタンホームで14年ぶり黒星
▼W杯アジア最終予選日本vsオマーン完勝スタート
▼W杯アジア最終予選日本vsヨルダン 6発爆勝
▼W杯アジア最終予選オーストラリアvs日本アウェイの激闘はドロー
▼W杯アジア最終予選日本vsイラクジーコに勝つ!!
▼W杯アジア最終予選オマーンvs日本ニッポンの底力!!最終予選突破に王手

収穫の欧州遠征

10月の欧州遠征では強豪相手に異なる内容と結果となった。フランス相手には終始押し込まれる展開だったが、最終的にカウンター一閃で1-0で勝利。フランス相手に勝利というのは凄い事だったが、試合内容としては中々日本のサッカーが出来ずに不本意なものだった。

逆に、日本らしさを見せる事が出来たブラジル戦では、ブラジルの決定力の前に0-4と大敗。試合内容としては、今までのブラジル戦と比べてもかなり日本がパスを回して攻めこむ事が出来たというところで上々だった。

2012年を通してみれば全体的に安定した戦いぶりをみせてくれたシーズンだったと思う。やはり気がかりはメンバーが固定化傾向にある事だろうか!?
その中でも清武を始め、酒井宏樹、酒井高徳らのロンドン五輪世代も徐々に出場機会を増やしており今後に期待が持てる。

2013年、おそらくザック監督や選手たちもなるべく早めにW杯出場を決めて、選手層のアップを含めて強化を続けたいところだろう。

ロンドン五輪

安堵の予選突破

なでしこジャパンは、別途書きたいと思うので男子のU-23日本代表の方を振り返ってみる。

オリンピック最終予選は、鬼門の4戦目で黒星も、その後は勝ち点を積み重ねて4大会連続のオリンピック出場を決めた。

だが、オリンピック本戦に向けては多難な出だしとなった。メンバー選考でも、予選の常連組が相次いで落選。大迫、原口、濱田、比嘉らが本戦メンバーには残らなかった。また、Jリーグや海外で出場を続けていた選手も選考されなかった。大前や柴崎、宮市、指宿といったところや、マンU移籍を決めたばかりの香川のメンバー入りはせず。

ロンドンオリンピック予選

▼ロンドン五輪アジア最終予選 U-23シリアvsU-23日本 4戦目のジンクスは続く
▼ロンドン五輪アジア最終予選 U-23マレーシアvsU-23日本 4発快勝
▼ロンドン五輪アジア最終予選 U-23日本vsU-23バーレーン安堵の予選突破

予想を裏切るベスト4

オーバーエイジ枠が入っていて、徐々に守備は安定してきていたものの、本大会に向けては不安要素が大きかったが、強化試合で徐々に手応えをつかんでいった。

迎えた本大会で、勢いに乗れたのはやはり初戦のスペイン戦勝利が大きかっただろう。あの試合は、見事に日本の策がハマった形になった。ポゼッションする相手に対して、中盤からプレッシャーをかけてショートカウンターを狙うスタイルが効果的だった。
決勝点こそ、セットプレーから大津が決めたものだったが、効果的だったのは永井のチェイシングと裏を徹底的に狙うランニングだった。

ただ、短期決戦の大会で、どんどん疲労を貯めこんで行ってるのが目に見えてわかってきた。第3戦でメンバーを入れ替えてリフレッシュした事もあり、準々決勝のエジプト戦ではみごとに快勝。44年ぶりのベスト4入りを決めた。

しかし、優勝したメキシコ相手だった準決勝では完敗。続く3位決定戦でも、韓国の術中にハマり敗戦しメダルはならなかった。

本大会前は前評判のよくなかったU-23日本代表だっただけにベスト4は立派な成績だと思う。おそらく、ここから上を狙うには戦術的バリエーションが足りなかった。選手層というところでも、永井頼みになってしまった感がある。
オリンピック代表は、Jリーグも中断しないしメンバー選考でも制限がある。メダルを狙うなら今以上のサポートが必要になるだろう。

ロンドンオリンピック本大会

▼ロンドン五輪日本vsスペイン作戦勝ちで金星スタート
▼ロンドン五輪日本vsモロッコ永井爆走ループで競り勝つ!!
▼ロンドン五輪日本vsホンジュラス Mission accomplished 2 狙い通りの1位通過
▼ロンドン五輪準々決勝日本vsエジプトトゥーロンでのリベンジ達成!!ベスト4進出
▼ロンドン五輪準決勝日本vsメキシコ決勝進出ならず
▼ロンドン五輪 3位決定戦日本vs韓国惨めな敗戦だが胸を張ろう

なでしこジャパン

世界チャンピオンの武者修行

なでしこジャパンは、オリンピック出場を決めており、強化試合を沢山組んでもらえたのは大きかった。

アルガルベカップに始まり、キリンチャレンジカップ、五輪直前の強化試合と、トップレベルとの相手と連続して戦った事で、昨年のW杯優勝時よりも自力がついてきたなという感じがした。

W杯では対戦がなかった、ブラジル女子や、フランス女子との対戦もあり、1度対戦していた事が本大会で苦戦しながらも勝てた要因だったかもしれない。

佐々木監督は、澤が戦列も離れたりという事もあり、強化試合ではかなり積極的にメンバーを入れ替えてきた。W杯からの選手層の上積みを目指してものもだったが、怪我人の関係もあって本大会のメンバーはW杯の時と代わり映えのしないものとなった。

粘って粘って銀メダル

昨年のW杯優勝の影響もあって、どの国もなでしこ相手にはしっかりと対策をねられていたという感じがした。グループリーグでは、最終戦で2位狙いのドローとなった事で、一部で物議を醸しだしたが、結果的には2位通過した事が大きかったと思う。

準々決勝のブラジル戦、準決勝のフランス戦では、苦しみながらも勝利。なでしこらしいパス回しは皆無といっていい状態だったが、もう一つの持ち味である粘り強さは発揮できた。
もちろんメダルへのプレッシャーも大きかったのだと思う。何が何でも勝たなければという試合の連続で、リスクを抑えた戦いをせざるを得なかった部分もある。

決勝のアメリカ戦では、なでしこらしさも見せてくれたものの、アメリカが意地をみせての金メダル。なでしこは銀メダルに終わったものの、表彰式での笑顔は忘れられない。

オリンピック以降、なでしこジャパンとしての活動がなく、佐々木監督の去就も流動的だったが、佐々木監督の続投が決定。2013年は、カナダW杯を目指しての再始動となる。ロンドン五輪では、1年ほどの期間しかなく、W杯からの選手層の上積みがあまりなかっただけに、若手も含めてどれだけ選手層を厚く出来るかという事になってくるだろう。

ロンドンオリンピック本大会

▼ロンドン五輪なでしこジャパンvsカナダ女子好スタート
▼ロンドン五輪なでしこジャパンvsスウェーデン女子激闘ドロー
▼ロンドン五輪なでしこジャパンvs南アフリカ女子 Mission accomplished 狙い通りの2位通過
▼ロンドン五輪準々決勝なでしこジャパンvsブラジル女子耐えて2発!!2大会連続ベスト4
▼ロンドン五輪準決勝なでしこジャパンvsフランス女子悲願のメダル!!決勝進出
▼ロンドン五輪決勝なでしこジャパンvsアメリカ女子冒険の終わりと始まり涙と笑顔の銀メダル