ロンドン五輪 日本vsスペイン 作戦勝ちで金星スタート

ロンドンオリンピック サッカー男子のグループリーグ第1戦 日本オリンピック代表vsスペインオリンピック代表の試合をNHK総合の生中継をテレビ観戦しました。
試合経過
日本の先発は、GKに権田、CBに吉田と鈴木、右SBに酒井宏、左SBに徳永、ボランチに扇原と山口、右SHに清武、左SHに大津、トップ下に東、トップに永井という布陣。
メキシコ戦から宇佐美のところに大津をいれてきた。
日本はホームの濃紺のユニフォームだが、スペインは見慣れない、水色のユニフォーム。これだけでも、随分と印象が違ってい見える。
| 11.永井 | |||
| 7.大津 | 17.清武 | ||
| 10.東 | |||
| 3.扇原 | 16.山口 | ||
| 2.徳永 | 4.酒井宏 | ||
| 5.吉田 | 13.鈴木 | ||
| 1.権田 | |||
スペインがボールポゼッションで上回る展開となるが、日本も繋げるところは繋いでチャンスは作れている。
永井を狙って裏を取ろうとする作戦がハマっている。
守備面でも、永井が前線から追いかけてスペインもゆっくり回す事が出来ない。前で取れない場合はハーフライン当たりまで引いてリトリート。ブロックを作って守る。
何度か、シュートまで持ち込まれる展開があったが、最終ラインは落ち着いて対処。セットプレーでもしっかりと対応出来てる。
永井が抜け出してチャンスになるものの、スペインも最後はよく対応している。ただ、速い永井に対応するのは非常に大変そうだ。
前半32分、自陣で徳永がクリアせずに繋いでいく。清武、東とわたって、最後は永井が折り返そうとするがCKに。
このCK、扇原の蹴ったボールに大津が反応。うまく抑えて流し込む。これが決まって日本が先制する。1-0で日本がリード。
さらに、前半37分、GKへのバックパスを清武が奪ってシュートも、角度がなく逆サイドに抜ける。
前半41分、永井が裏に抜けて、これを止めようとして、スペインの選手がファウル。これにレフェリーはレッドカードを提示。一発退場となる。
このファウルで得たFK。扇原が柔らかいボールでゴール左上を狙うが、落ちきらず。枠を外れる。
前半は、このまま日本が1-0でリードして終える。
後半頭、大津が怪我をしていたようで、齋藤学が投入される。
1点を追うスペインが攻勢に出る。
だが、スペインの攻撃を受けながらも日本が反撃。
後半4分には、東がミドルで狙うが、相手GKがビッグセーブ
さらに、清武や永井が決定的チャンスを作りシュートを放つが、いづれも枠を捉えきれず。
完全に崩しきっていただけに、追加点が欲しかった。
少し、日本のプレッシャーが緩くなり始めて、スペインが立て続けにチャンスを作る。苦しいシーンが続いたが、OA枠の吉田、徳永が実に落ち着いて対処。スペインにゴールを割らせない。
後半28分、直前に足を痛めていた酒井宏樹が動けず、酒井高徳と交代となる。
後半40分には、扇原に代えて山村を投入。
ロスタイム、スペインの攻撃をしのいでうまく時間を使いながらボールを運ぶ。
結局、日本がスペインの攻撃をしのぎきり、1-0で勝利した。
| 11.永井 | |||
| 15.斎藤 | 17.清武 | ||
| 10.東 | |||
| 8.山村 | 16.山口 | ||
| 2.徳永 | 12.酒井高 | ||
| 5.吉田 | 13.鈴木 | ||
| 1.権田 | |||
戦評
実に、日本の作戦がうまくハマった形になった。前線からプレッシャーをかけつつ、スペインのパスをうまく寸断。永井をトップに置くことで常に裏を狙う意識があった。
さらに、スペインの方もそれほどプレッシャーをかけてこなかった事もあり、日本の方も中盤で繋げる事が多かった。
そんな中で、セットプレーから得点。まさに、注文通り。
日本が、アジアでやる場合、中東の国なんかに守られてセットプレーで失点というのはあったが、今回はまさにしてやったりの結果となった。
さらに、永井の粘りで一人退場に追い込み。後半まるまる相手は10人で戦うことになった。後半は、カウンターから日本が再三のチャンスをつかんで、もう1,2点入ってもおかしくなかった。残念ながら、最後のシュートの精度に欠けてスペインに引導を渡すまでにはいかなかったが、終始有利に試合をすすめる事が出来た。
スペイン自体が元々スロースターターという事もあり、日本が戦うには好都合だった。しかも、日本の方もパスが繋げたし、運動量でも上回った。
結果的には1-0だったが、それ以上の試合内容だったとおもう。
アトランタで、ブラジルを破った試合は、「マイアミの奇跡」などと呼ばれているが、この試合は決して「グラスゴーの奇跡」なんかではない。
金星には間違いないだろうが、日本が持っているポテンシャルを存分に出しての勝利。守りきっての勝利ではなく、攻めきっての勝利だからこそ勝ちがある。
もっとも、アトランタではブラジルには勝ったものの、得失点差でグループリーグ敗退。今回は、同じ哲を踏む訳にはいかない。
ただ、あのときは3チームが2勝1敗で並んだ結果だったが、既にモロッコとホンジュラスが引き分けてる為、もう少し楽にはなるだろう。
残りのモロッコ、ホンジュラス戦は、スペインとは違う難しさがある。ただ、せっかくのチャンスだからグループリーグ1位突破を狙ってみてもいいだろう。
グループリーグ2位だった場合、準々決勝ではブラジルと当たる可能性が高い。ブラジル戦を避けた方が、メダルには近くなるだろうから。
最終的には、神のみぞ知るというところだろう。ブラジルが2位突破になる可能性だってあるし、準々決勝でブラジルに勝つ可能性だってあるのだから。
中2日でのモロッコ戦、当面の悩みどころは怪我人だろう。大津と酒井宏樹が負傷交代となってしまった。大津のほうが比較的軽傷のようだし、齋藤や宇佐美もいるだけに無理させる必要はないのだが。酒井は、どの程度の怪我になるのかによって変わってくる。ひねったようにも見えたので、次の試合はまず間に合わないだろう。決勝トーナメントにも間に合わないようなら、メンバーを入れ替える事態になるかもしれない。
となると、まさかの大岩の出番だが・・・。
選手評価
GK 権田 6.5
DF 鈴木 6.5
DF 吉田 7.0
DF 酒井宏 6.0
DF 徳永 6.5
DF 酒井高 6.0
MF 山口 6.5
MF 扇原 6.0
DF 山村 -
MF 清武 6.5
MF 東 6.0
FW 永井 7.0
FW 大津 6.5
FW 齋藤 6.0
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