女子アジアカップ2014 準決勝 なでしこジャパンvs中国女子 劇的勝利で決勝へ

AFC女子アジアカップ2014 準決勝 なでしこジャパンvs中国女子代表の試合をNHK BS1の生中継を録画してテレビ観戦しました。
なでしこジャパンは準決勝敗退が続いており、勝てば5大会ぶりの決勝進出となります。
中国女子代表相手にはここのところ、連勝を続けており、ぜひとも勝っておきたいところでした。
試合展開
なでしこの先発は、GKに福元、CBに岩清水と川村、右SBに有吉、左SBに宇津木、ボランチに澤と阪口、右SHに中島、左SHに宮間、2トップに川澄と高瀬という布陣でした。
澤と阪口というボランチのコンビとなり、宮間が左SHに入りました。川澄が2トップの一角として出場となりました。
序盤、なでしこはCKや阪口のミドルシュートもあり積極的に攻めに出ます。
ただ、中国も押し返してきて、ゴール前にボールを入れてきます。
前半12分、左サイドから宇津木がクロスをあげると、相手GKとDFが被ってボールがこぼれたところを川澄が後ろ向きの体勢からオーバーヘッド気味にシュートも、これはGKがキャッチしました。
さらに、17分には、速攻から攻めこむもののシュートまで持ち込めず。ボールをつないで、最後は中島がサイドからボールを入れようとするがゴールラインを割ってしまいます。
前半21分、ボールが繋がって、澤が落としたボールに宮間がミドルシュートを狙うものの枠を外れてしまいます。
前半20分を回ってからは、中国が攻勢を強めてきます。
立て続けに中国にチャンスを作られるものの、なんとか失点は防ぎます。
ボールを奪っても、セカンドボールがひろえず、相手ボールとなるケースが増えてしまいます。
中国がボールを回す時間が長くなるものの、なでしこもしっかりと対応し失点を許しません。
なでしこは、前半36分にロングボールを受けた高瀬が倒されてFKのチャンスとなります。これは、宮間がボールを入れるものの跳ね返されます。宇津木がシュートを狙うもののゴールを奪えません。
この後も、中国がペースを握る展開となります。前半終了間際の中国のFKは、枠に飛ばずに助かります。
前半45分、ようやくボールをつなげるようになったなでしこが攻め込み最後は川澄がシュートも、枠に飛ばず。
前半は得点なく0-0で折り返します。
後半開始から、川澄が左SHにまわり、宮間がトップ下のような位置に入ります。
川澄が左サイドに回ってチャンスをつくります。後半5分には、川澄のクロスから高瀬が狙うが、わずかに合いません。
後半6分、なでしこのCKのチャンス。宮間が蹴るが、笛がなってやり直しに。
そのやり直しのCKに、澤がニアで合わせてコースを変えてゴールを奪います。なでしこがようやく先制点を奪います。
後半12分には宮間が倒されてFKのチャンスとなります。宮間が直接狙うものの、わずかに左に外れます。
宮間がトップ下に回った事で、ボールが回るようになり、なでしこがペースを握ります。
対する中国は、反撃に出たいものの、なでしこのボール回しに中々攻撃に出る事ができなくなります。
後半17分、高瀬がゴール右から裏をとり、そのままシュートもGKがキャッチします。
後半18分、高瀬が裏を取ったもののシュート体勢に入れず。
この後、中国にもFKのチャンスがあり、一進一退の攻防となります。
後半32分、澤がボールにアタックして、こぼれたボールを拾った川澄がクロスをあげると、逆サイドの中島がシュートも枠を外れてしまいます。
後半34分、中国に左サイドから攻め込まれると、クロスが中島の手に当たりハンドの判定となりPKとなってしまいます。
このPKを決められて、中国に同点に追いつかれてしまいます。
後半39分、澤に代えて吉良を投入します。吉良と高瀬の2トップとなり、宮間がボランチに入ります。
なでしこが勝ち越しを狙って攻めこむもののゴールを奪う事が出来ません。
後半43分、中島に代えて木龍を投入します。木龍はそのまま、右SHに入ります。
後半終わって、1-1で終了し、延長戦に突入します。
延長1分、なでしこのFK。川村がすらして、チャンスとなるがゴールにはつながらず。
延長前半3分、なでしこがボールをまわして、吉良がシュートも枠を外れてしまいます。
延長前半6分には、左サイドを突破されてシュートを打たれてしまうものの防ぎます。
さらに、CKからヘディングを打たれるものの、枠には飛ばずに助かります。
延長前半12分、高瀬が反転してシュートも枠を外れてしまいます。
延長後半に入り、木龍が左SHに、川澄が右SHに回る。
なでしこも、中国も一歩も譲らぬ攻防となります。
延長後半5分、木龍に代えて菅澤を投入します。吉良が左SHにまわり、菅澤と高瀬の2トップとなります。
延長後半6分、中国に左サイドを突破されるもののシュートを打つタイミングが遅くなり、スライディングでボールをカットして事なきを得ます。
延長後半8分、菅澤のシュートはバーの上に外れます。
延長後半12分、宮間のミドルシュートはGKがキャッチします。
延長後半ATに入り、中国のCKは防ぎきりカウンターから川澄が持ち上がります。シュートに持ち込むもののゴールを割れず。
AT3分、菅澤にボールを当てて、そのまま反転してシュートも、GKがわずかに触ってCKに逃れます。
この直前のプレーで、中国の選手がイエローカード2枚目をもらっており、退場となります。
ラストワンプレー、なでしこのCK。宮間のボールに岩清水が頭で合わせてゴールを奪います。
試合は、中国のキックオフとともに終了となり、なでしこが2-1で勝利しました。
戦評
思いのほか、苦しい試合となりました。
全体としては主導権を握っていたのは、なでしこの方でしたが得点がなかなか奪えませんでした。
前半は、中国の方の動きがよく、後手に回る展開も多くなりました。
また、DFラインが非常に固く、川澄の良さがなかなか活きませんでした。
後半、フォーメーションを変えた事が、良い方に働いて、ペースを掴みました。
澤のゴールで先制して、勢いもつきました。
ただ、ペースを握りながらも、追加点が奪えませんでした。中島のハンド事態はアンラッキーなものでしたが、追加点が奪えなかった事で同点に追いつかれてしまいました。
中国は、後半足が止まり始めていましたが、同点に追いついて息を吹き返してきました。この事もあり、延長戦でも一進一退となりました。
PK戦濃厚の展開でしたが、最後の最後でゴールを奪いました。
中国は、直前に退場者を出した事で、多少の混乱もあったのかもしれません。
菅澤らがニアで釣ったスペースに、ちょうどいいボールが岩清水に入りました。ここぞというときの粘りはなでしこの真骨頂でもありました。
海外組が多数参加できず、大儀見もグループリーグだけの出場だった事で、若手が多く招集されましたが、徐々にチームとしてのまとまりが出て来た感じがあります。
決勝戦の相手は、グループリーグの初戦で当たったオーストラリアとの再戦となりました。
あの試合では、2失点と先行を許してからの同点劇でしたが、今度はしっかりと勝ちきりたいところです。
オーストラリアは前回大会のチャンピオンでもありますから、アジア女王の座を奪うには絶好の相手だと思います。
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