日本vsブラジル 強いブラジルに完敗もおもしろかった
日本代表の欧州遠征2戦目、日本vsブラジルの試合をフジテレビの中継を録画してテレビ観戦しました。
試合経過
日本の先発は、GKに川島、CBに今野と吉田、右SBに内田、左SBに長友、ボランチに遠藤と長谷部、右SHに清武、左SHに香川、トップ下に憲剛、トップに本田という布陣。
怪我で欠場したフランス戦から本田が復帰。トップでの起用となった。ザッケローニ監督就任以来初めて本田をトップでの先発起用してきた。フランス戦では、ハーフナーのところでまったくボールが収まらなかったというのもあるのだろう。右SBは、内田が復帰となった。
| 4.本田 | |||
| 14.中村憲 | |||
| 10.香川 | 8.清武 | ||
| 7.遠藤 | 17.長谷部 | ||
| 5.長友 | 6.内田 | ||
| 20.吉田 | 15.今野 | ||
| 1.川島 | |||
立ち上がり、日本がうまくボールを回しながら主導権を握る展開になる。ショートパスがおもしろいように繋がっていた。
6分には、ボール回しから清武がミドルシュート。8分には清武からのボールを本田がシュートもゴールならず。
だが、ブラジルの反撃は突然始まった。11分、味方のパスを受けたパウリーニョがグラウンダーのミドルシュート。完全に虚をつかれた川島の手の先を抜けてゴールに突き刺さる。
これまで日本がペースを握っていただけに、もったいない失点となった。それでも、日本が依然としてショートパスで攻撃を組み立てる展開が続く。
ブラジルにカウンターからチャンスを作られてはいたが、なんとか2失点目を許さず、日本の攻撃が続く。
だが、前半20分、今野がペナルティエリア内でスライディング、これがファウルとなりPKとなる。タックルはボールにいっていたが、流れてきたボールが今野の腕に当たって、これがハンドを取られたようだ。
このPKをネイマールがなんなく決めて、0-2とブラジルにリードを許す。
ブラジルのカウンターの鋭さに、徐々にパス回しが出来なくなる日本。それでも、30分には長谷部がミドルシュート。さらに、CKのチャンスが連続で訪れるが、ゴールが奪えない。
2点をリードしたブラジルは攻め急がない。守ってもじっくりと構えられてしまい、日本は攻めあぐねる展開になる。
前半は、このまま0-2で終了する。
後半、中村憲剛に代えて乾、内田に代えて酒井宏樹を投入する。
後半開始早々のブラジルのCK。ネイマールにうまくボールが収められてしまって、シュートを許す。これが吉田に当たってコースが変わりゴールに吸い込まれる。いきなりの失点で0-3とされてしまう。
前半ほどパスは回せなくなったが、なんとか1点を返したい日本がかかんに攻め込む。ブラジルは、日本のパスミスを狙ってカウンターをしかけるという展開。
後半16分、長谷部に代えて細貝を投入する。
| 4.本田 | |||
| 10.香川 | |||
| 9.乾 | 8.清武 | ||
| 7.遠藤 | 13.細貝 | ||
| 5.長友 | 21.酒井宏 | ||
| 20.吉田 | 15.今野 | ||
| 1.川島 | |||
後半21分、ブラジルのカウンター。ネイマールがゴールラインギリギリでボールをあげて、最後は押し込まれるがノーゴールの判定。これは、VTRで見るとゴールラインを割っているようには見えなかたので助かった。
本田のミドルシュートなどのチャンスはあったもののGKの正面をついてしまいゴールがこじ開けられない。
逆に、後半31分カウンターから最後はカカに決めれて、0-4とリードを広げられる。
ブラジルは、主力を下げて若い選手を起用して余裕の采配。
日本は、運動量も落ちて、ショートパスが狙われてしまい、なかなかチャンスも作れなくなってしまう。
かろうじて右サイドを酒井が突破してチャンスを作っていたくらい。
日本は、ロスタイム直前に、清武に代えて宮市、吉田に代えて栗原を投入する。
宮市がさっそく裏を狙うもののオフサイド。
ロスタイム、チャンスらしいチャンスも作れないままタイムアップ。ブラジル相手に0-4と大敗を喫した。
| 4.本田 | |||
| 10.香川 | |||
| 9.乾 | 19.宮市 | ||
| 7.遠藤 | 13.細貝 | ||
| 5.長友 | 21.酒井宏 | ||
| 16.栗原 | 15.今野 | ||
| 1.川島 | |||
戦評
結果はブラジルに完敗となったが、試合としてはなかなかおもしろかった。特に前半は、日本がブラジル相手にショートパスでどんどん攻め込んで、フランス戦とは違うぞというところを見せてくれた。
本田がトップというか、0トップのような形になり、本田、憲剛、宮市、清武の4人が絡んで攻撃が出来ていた。そこに長友がサイドを突破したり、遠藤が入ってきたりと、割と機能したように思う。
南アフリカW杯のときは、本田のフィジカルをいかしてキープしてもらうだけだったが、同じく本田がトップに入った形とはいえ攻撃的な布陣となった。
ただ、ブラジルはブラジルだった。1点目はミドルシュート、2点目はPK、3点目はDFに当たって入ったもの、4点目はミスパスからのカウンター。どれも、防げない失点ではなかった。運が悪いとしかいいようのない失点もあった。
ただ、失点にはならなかったが、危ない場面はもっとあって、結果としては妥当なものだろう。
日本にボールを回されても慌てない。ボールが取れないとわかったら無理して追わずに、ミスを狙ってくる。しかも、後半は日本のショートパスに慣れたのか、かなりパスカット率があがったように思う。
これにより、日本も簡単にパスを回すことが出来なくなった。少し、最初にパスがおもしろいように回ったせいで、ショートパスにこだわりすぎてしまった感じもした。浮き球のパスや、長いパス、サイドチェンジ、もっと多彩な攻めをみせていかないとブラジル相手には通用しない。
しかも、ブラジルのCB2人が固くて。しかも、ラインコントロールがうまいので、なかなか簡単に裏もとらせてもらえなかった。
日本の攻撃で惜しかったのは、本田や香川がミドルシュートを狙った場面くらいだろう。コースがよければ入っていたかもしれない。結局のところ、シュートの精度の差がそのまま結果に出てしまったのかもしれない。
この試合、大敗したのにもかかわらずおもしろかったのは、ブラジルの強さがわかったから。まぁ、強いのはもちろんわかっていたが、日本代表自体が以前よりも強くなってきた事で初めてわかった強さというのがあった。近づけば近づくほどに、大きな差を感じるというヤツだ。
少し残念だったのは、寿人が使われなかった事か。宮市くんも、もう少し長く使ってほしかったかなと思う。
久しぶりに強豪国相手の2連戦で、世界レベルを再認識出来たのはよかったと思う。これが、いい意味でのターニングポイントになればいいのだが。
11月のW杯予選からまたアジアの戦いに戻る。こうなったら、なるべく早く予選を突破して、強豪国相手の試合をどんどん組んでもらいたいところだ。
選手評価
GK 川島 5.5
DF 吉田 5.5
DF 今野 5.5
DF 酒井 6.0
DF 長友 6.5
DF 内田 5.5
DF 栗原 -
MF 長谷部 6.0
MF 遠藤 6.5
MF 清武 6.0
MF 中村憲 6.0
MF 香川 6.0
MF 細貝 5.5
FW 本田 6.5
FW 乾 5.0
FW 宮市 -
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