仁川アジア大会 なでしこジャパンvs北朝鮮女子 無念の敗戦で連覇ならず

仁川アジア大会、サッカー女子の決勝 なでしこジャパンvs北朝鮮女子代表の試合をTBSの中継を録画してテレビ観戦しました。
若手中心のメンバーとはいえ、アジア最強の座をかけて負けられない相手です。勝って、大会連覇をなしとげたいところです。
試合展開
なでしこの先発は、GKに海堀、CBに岩清水と長船、右SBに有吉、左SBに臼井、ボランチに宮間と阪口、右SHに川澄、左SHに吉良、2トップに高瀬と増矢という布陣でした。
今大会のほぼベストメンバーといえる布陣となりました。 中島が怪我の為に、SHに吉良が起用されています。
序盤から北朝鮮が押しこむ展開が続きます。しかし、なでしこは、よく北朝鮮の攻撃に対処してゴールを与えません。
前半7分、増矢に当てたボールを高瀬がシュートもバーの上を越えてしまいます。
前半10分の北朝鮮のCKは、シュートまで持ち込まれるもののゴールは許さず。
しかし、前半12分の北朝鮮のFKは、コースが変わったところをシュートを打たれてしまい失点してしまいます。今大会初失点で先制を許します。
なかなか、攻撃が咬み合わないなでしこでしたが、徐々にボールをつなげるようになります。
右サイドからは、川澄が再三クロスを入れるものの、中となかなか合わずに跳ね返されてしまいます。
北朝鮮にもチャンスがあり、一進一退の攻防になるもののお互いに得点は奪えず。
前半41分、なでしこのFK。遠目から宮間がボールを入れると、岩清水が足に当ててコースを変えるもののバーに当ってしまいます。
その後のチャンスはお互いにゴールに繋がらず。0-1で前半を折り返します。
後半、なでしこが積極的に攻めこむ展開となります。
後半4分には、川澄のクロスから跳ね返されたボールを阪口がミドルで狙います。このボールのこぼれ球をさらに狙うがCKになります。
後半6分、川澄のクロスは跳ね返されて、そのまま北朝鮮の攻撃になります。このまま攻めこまれてシュートを決められて0-2とされます。
後半8分、吉良に代えて菅澤を投入します。高瀬と菅澤の2トップとなり、増矢が左SHに入ります。
後半10分、菅澤が競ったこぼれ球を拾った川澄が右サイドからクロス。高瀬がスルーして、後ろから走りこんできた宮間がシュート。これが決まり、なでしこが1点を返します。
その後、同点に追い付きたいなでしこでしたが、逆に北朝鮮にチャンスをつくられる場面が多くなります。
後半15分のなでしこFK。こぼれ球に川澄がシュートもGKの正面をついてしまいます。
その後は、再び北朝鮮がチャンスを作りますが、ここはゴールを割らせません。
後半23分、なでしこのCKは、長船が頭で合わせるもののバーの上を越えてしまいます。
北朝鮮のセットプレーのチャンスを凌ぎきると、後半30分過ぎにはなでしこが相手ゴール前で再三のチャンスをつくりますが押し込めません。
すると後半41分、なでしこのFKのチャンスに宮間が狙うものの跳ね返されます。ここから、カウンターに持ち込まれて、最後はサイドからボールを入れられて頭で合わされて失点してしまいます。1-3と苦しい状況になります。
その後、1点でも返したいなでしこが猛反撃を見せるものの、ゴールは奪えず。
結局試合は、1-3で北朝鮮が勝利しました。なでしこジャパンの連覇はなりませんでした。
戦評
非常に残念な結果になりました。
立ち上がりから、北朝鮮の攻勢に押し込まれる展開ではあったものの、よくしのいでいただけにFKとはいえもったいない失点をしてしまいました。
さすがに、北朝鮮相手という事で、パスワークもちょっとずつずれてなかなか機能せず苦しみました。前半のうちに1点返せればよかったのですが、無得点で終わったのも痛かったです。
さらに、後半早々にも失点して0-2となってしまいました。
ただ、ここは交代出場の菅澤を起点としてすぐに1点を返して反撃ムードとなったのですが・・・。
後半からなでしこのリズムが出てきてボールポゼッションは上回っていたものの、北朝鮮にも多くのチャンスを作られていて、完全にゲームを支配するまでには至りませんでした。
1点差で北朝鮮の運動量も落ちてきて、ゴールも近いかと思われましたが、逆にカウンターからの失点で突き放されてしまいました。
あの時間の失点は厳しい物になりました。なんとか、1点でも返したかったのですが・・・。
結局、交代のカードは菅澤のみ。中島が怪我で、木龍辺りを入れるしか手はなかったのですが、中の選手たちだけでは無理でしたね。
今大会、初戦の中国戦と決勝の北朝鮮戦以外は格下という事もあり、選手を入れ替えながらコンディションは維持出来たと思うのですが、いきなり強い相手と当って甘さが出てしまったかなという感じがしました。
北朝鮮は、決勝トーナメントで中国、韓国を連破して勝ち上がってきただけに、強い相手でもやれるという自信があったのだと思います。
優勝を逃してしまったのも残念ですが、若手がどこまで伸びたかというと未知数というのが気になるところです。
今のままだと、来年のW杯本番は4年前のメンバーが大半を締めるという事になる気がします。何人がそこに割って入れるかでしょうね。
菅澤は途中出場が多かったとはいえ、持ち味が出せたのではと思います。増矢は、おもしろい存在でしたが、もう少しゴールが欲しかったですね。
高瀬は、怪我の影響もあって、結局ゴールにあまり絡めませんでした。このメンバーの中ではエース格だっただけに、期待外れに終わった感は否めません。
DFの北原、長船、臼井、羽座と良さはそれぞれありましたが、この中から何人が残れるでしょうか。まだ、熊谷、岩清水の壁は高いかなという気がしてしまいます。
さらには、中盤の宮間、阪口のところの壁はさらに大きいかなという気がします。今大会は澤も呼ばれてませんから、ボランチの枠は狭き門になりそうです。猶本には、もうひと踏ん張りしてもらわないといけませんね。
2012年のU20W杯で3位、2014年のU17W杯では優勝と下の世代が世界で活躍していて、将来が楽しみだなとは思いますが、2011年のW杯メンバーの壁が崩せないという現状に多少の危機感も感じます。
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