アジアカップ2011 準々決勝 日本vsカタール 覚醒
アジアカップ2011 日本代表の準々決勝 カタール戦をNHK BS1の生中継で観ました。
いよいよ、決勝トーナメント。ベスト4入りをかけた戦いです。
日本の先発は、GKに川島、CBに吉田と今野、右SBに伊野波、左SBに長友、ボランチに遠藤と長谷部、右SHに岡崎、左SHに香川、トップ下に本田、トップに前田という布陣でした。
| 11.前田 | |||
| 10.香川 | 9.岡崎 | ||
| 18.本田 | |||
| 7.遠藤 | 17.長谷部 | ||
| 5.長友 | 2.伊野波 | ||
| 22.吉田 | 4.今野 | ||
| 1.川島 | |||
立ち上がり、カタールのプレッシャー前に日本はなかなかペースがつかめない展開が続く。
カタールは、セバスチャンを中心に攻撃をしかけてきて、いきなりチャンスをつくられるなど苦しい展開。
なんとか反撃をというところだったが、先制したのはカタール!!
前半12分、日本の左サイドにボールを通されて、オフサイドにもならずそのまま突破をゆるす。
最後は、吉田の股間を通したボールが川島の手をすり抜けてゴール。
カタールは、サイドバックの選手が怪我で選手交代。
日本が、ここから徐々に反撃を見せ始める。
本田のFKは枠を外れたが、その後もチャンスを作る。長友が左サイドから切れ込んでシュートもも枠を捉えられず。
日本がボールを持つ時間が長くなるものの、カタールもしっかりとブロックを作って、なかなか決定機にならない。
そんな中で、前半28分、相手の出方を伺いながらボールを回しを続ける日本だったが、香川のパスを受けた本田がワンタッチで裏へパスを通す。これに岡崎が反応。サウジ戦のゴールのようなループシュートでGKの頭を抜く。このボールに最後は、香川が詰めて頭で体ごと押しこんでゴール。日本が同点に追いつく。
序盤に飛ばしていたカタール選手の運動量が落ちてきた事もあり、日本がペースを握る。
だが、逆転弾は上げられず、1-1で前半を終える。
後半立ち上がり、吉田がいきなりのイエローカード。少し厳しい判定だったが、これが後で影響を及ぼす。
後半立ち上がりはカタールが押し気味にゲームを進める。カタールにチャンスを作られたものの、なんとか凌ぐ日本。
後半12分には、長友が上げたクロスに岡崎が裏から飛び込みヘディングシュートも、わずかに枠を外れる。
後半16分、吉田のパスミスからボールを奪われる。このボールを奪いにいった吉田のタックル、足はボールにいったものの、その後相手選手に足をからめる形になってしまい、このプレーでイエローカードを貰ってしまう。吉田は2枚目のイエローでレッドカード、退場となってしまった。
このプレーで得たFKをカタールのモンテシンにニアサイドに蹴りこまれてゴール。日本が再びゴールを許す。
日本は、前田に代えて岩政を投入して、CBの位置に入る。
前は、香川、本田、岡崎となった。
10人となり苦しい展開だったが、前線の選手の頑張りもあり、日本が徐々に押し返す。
後半25分、本田の縦パスを受けた岡崎から香川が抜けだして、GKの肩口を抜く冷静なシュートで同点に追いつく。香川はこの日2点目のゴール。
この後は、カタールの猛攻を受けて劣勢にたつ日本だったが、チャンスを虎視眈々とねらていた。
長谷部のドリブル突破から得た、FKを本田が狙うもゴールならず。
さらに、その直後、遠藤がアフター気味にファウルを受けるが流されて、遠藤からのパスを受けた長谷部が前線に速いグラウンダーのパス。これを受けた香川が突破し最後はGKも振り切るものの、後ろからタックルを受けて倒される。このプレーで溢れたボールに反応した伊野波が無人のゴールに押しこんでゴール。土壇場で日本が逆転に成功する。
その後は、カタールの猛攻を受けるが、香川を下げて永田を投入するなど、冷静に対処。
長いロスタイムも凌ぎ切り、日本が勝利。ベスト4進出を決めた。
| 9.岡崎 | |||
| 10.香川 | 18.本田 | ||
| 7.遠藤 | 17.長谷部 | ||
| 5.長友 | 2.伊野波 | ||
| 3.岩政 | 4.今野 | ||
| 1.川島 | |||
非常に苦しい試合だったが、ミス絡みではあったが常に先行を許す展開。
しかも、後半は一人少ない10人での戦いだった。そんな中での逆転勝利は格別だ。
日本は、香川の2ゴールが大きかった。香川の1点目は、さわらなくても入ってたかもしれないが、あのゴールで香川の動きがよくなった感じがする。
2点目、3点目のシーンは香川の良さが生きた場面だった。2点目の冷静さはさすがに、ブンデスリーグでゴールを量産してるだけはあるという感じがした。
3点目は明らかにPKものだったが、直後に伊野波がゴールを決めたので、そのまま流されたのだろう。
ようやく、香川が覚醒し始めたのはうれしいところだが、もっとやれると思う。なので、あと2試合出来るのは香川としても、この代表としても大きいね。
退場した吉田は、まだまだ経験が足りないというところだろう。競り合いで手を使う事が多いので、2枚目のイエローは心配していたが、別の形ではあったが現実になってしまった。
決勝点をマークした、伊野波はなぜあそこにいたのだろうか!?VTRで見ると、長谷部のパスの段階でかなり前に出てきていたのがわかる。あのシーン、遠藤がボールをキープしていたので時間はあったのだろうが、とても前に出る場面ではなかった。
まぁ、伊野波は北京五輪予選でカタールには借りがあるので、そのお返しをした格好だ。
今回の日本代表は、本当にたくましい。数的不利の場面でもある程度ボールをつなげるし、慌てる事が救いない。
ただ、完封がサウジアラビア戦のみというのは気になるところだが・・・。とは言え、ほとんどがミス絡みで、組織としてやられたシーンは少ない。
チームの仕上がりとしては、オシムさんのときよりも上だろう。雰囲気的には、優勝した2004年大会に近い感じがする。
オシムさんのときはチームを率いて1年ほどした頃だったが、まだまだオシムさんのサッカーが浸透しているという状態ではなかった。それは、前任者のジーコがやっていたサッカーとかなり違う事をやっていたのと、オシムさんのサッカーはなかなか時間がかかるというところもあって致し方なかった。
逆に、ザック監督は、うまくW杯で戦った日本代表のサッカーをベースに、マイナーチェンジをしたと思う。ほぼ、W杯時のベースがそのまま使えたというところで、オシムさんのときより成熟度が大きい。ザックさんの嗜好するサッカーとの相性もよかったのだろう。
監督人事ってのは難しいもので、オシムさんは素晴らしい監督だったが、日本代表監督としては運にはあまり恵まれなかったなと思う。ザックさんは、その辺は持ってるなと思う。イタリア人監督にしては攻撃的な戦術を取れる監督だし、今の日本代表と合っているなとも思う。
これで、次の対戦相手はイランvs韓国の勝者となった。W杯ベスト16の韓国が上がってくると思ってる人も多いようだが、イランは監督としては相性が良い相手では決してない。
韓国はアジアカップでは、4大会連続で準々決勝でイランと当たるんだなぁ。
イランも調子はいいし、どちらが上がってきても不思議じゃない。
まぁ、日本としては韓国とやりたいなとは思うが・・・。ずっと、中東勢を相手に試合をしているので、そろそろ違ったタイプのチームとの試合が観たいというのもある。
選手評価
GK 川島 5.5
DF 今野 6.0
DF 吉田 5.0
DF 伊野波 6.5
DF 長友 6.5
DF 岩政 6.0
DF 永田 -
MF 遠藤 6.5
MF 長谷部 6.5
MF 本田 6.0
MF 香川 7.5
FW 岡崎 6.5.
FW 前田 5.5
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