2010年W杯 日本vsカメルーン アウェイ初勝利
2010年W杯南アフリカ大会、日本代表の初戦、カメルーン戦をNHK総合の中継で観ました。
世間的には期待されていない節もありますが、ここまできたら目にもの見せてやってほしいものです。
日本の選手たちは、国歌斉唱時にみんなで肩を組んでいた。そして、ベンチのメンバーも。
(これは、後で聞いた話では、選手が申し出たことらしい。)
カメルーンの選手、審判団と握手する、日本の選手たち。緊張感とともに、すっきりとした笑顔も見える。
日本の先発メンバーは、GKに川島、CBに闘莉王と中澤、右SBに駒野、左SBに長友、アンカーに阿部、CMFに長谷部と遠藤、右MFに松井、左MFに大久保、トップに本田という布陣。
| 18.本田 | |||
| 16.大久保 | 8.松井 | ||
| 7.遠藤 | 17.長谷部 | ||
| 2.阿部 | |||
| 5.長友 | 3.駒野 | ||
| 4.闘莉王 | 22.中澤 | ||
| 21.川島 | |||
立ち上がり、日本はハイプレッシャーではなく、どっしりと構えた感じとなった。対するカメルーンも、慎重な立ち上がり。
両チームが、相手の出足をうかがいながらという感じになったため、日本としては狙い通りの立ち上がりとなったのではないか!?
カメルーンの攻めも単調で、よく体を寄せて防いでいる。怖いエトオも、長友、そして大久保や阿部、遠藤といった辺りでよく抑えている。
ただ、日本の攻めに関しては、なかなかチャンスらしいチャンスは作れないでいた。
カメルーンは、ボールに慣れていないのか、ロングボールがラインを割ってしまう場面が多い。日本の方がまだマシだが、それでも予想よりは落ちてこなかったりと少し戸惑っている感じがする。
カメルーンの攻撃をガッチリと受け止めて、がっぷり四つの展開となる。
日本の両サイド、松井と大久保の動きはキレイるし、トップに入った本田もよくボールを収めている。ただ、攻撃がほぼこの3人だけという事もあり、決定的チャンスはほとんどない。
前半も、そろそろ終盤というところ、右サイドの松井がボールを受けると切り替えして、左足でゴール前にボールを上げる。このボールにカメルーンDFは触れず、ファーサイドに動き直していた、本田の足元にピタリと落ちる。本田は冷静にゴールに蹴り入れて、日本が先制する。
この後のカメルーンの攻撃をしのいで、1-0で日本がリードして前半を終える。
後半に入り、1点を追うカメルーンが攻勢に出る。ここまで抑えていた、エトオに突破を許すなど危ない場面も増え始める。
それでも日本の守備陣は落ち着いていた。危険な場面もかろうじてクリアに逃げて失点を許さない。
24分、疲れの見え始めた松井に代えて岡崎を投入する。大久保が右に入って、岡崎が左に入る。
カメルーンの猛攻に受身になる日本だが、なんとか耐えしのぐ。
37分には、大久保に代えて矢野が投入される。
この直後、長谷部のミドルシュートをGKがはじくも、詰めていた岡崎がシュート。これ
はポストに当たって始まれるが、その前にオフサイドの判定。
カメルーンのシュートがゴールバーに当たるピンチもあったが、まだ失点を許さない。
43分には、長谷部に代えて稲本を投入して、守備を固める。
ロスタイムの4分をなんとか時間を稼ぎつつ、タイムアップ。日本が1-0で逃げ切った。
| 18.本田 | |||
| 9.岡崎 | 12.矢野 | ||
| 7.遠藤 | |||
| 2.阿部 | 20.稲本 | ||
| 5.長友 | 3.駒野 | ||
| 4.闘莉王 | 22.中澤 | ||
| 21.川島 | |||
2002年依頼8年ぶり、そしてアウェイで開催されるW杯では初勝利になりました。
前半にリードしたところまではよかったですが、後半はハラハラする展開でした。どうしても4年前のオーストラリア戦が頭をよぎってしまうシュチュエーションでしたし。
でも、多少の運もあったが、選手達は集中を切らさずに守りきったと思います。
交代のタイミングも悪くなった。疲れの見える両サイドの選手を代えて、最後の時間は稲本を入れてガッチリと守りきる展開。高さとスピードのある矢野は、うまく時間を稼いでくれたと思います。
4年前のドイツで止まってしまった時間が動き出したような感じがします。正直に言えば、日本のやったサッカーは美しさよりも実を取ったサッカー。決しておもしろくないし、日本のサッカーはこんなもんじゃないという思いもあるけれど、それでも勝った瞬間は素直にうれしかった。
W杯開始前に聞かれた様々なネガティブな意見とか、そういうのがいろいろ頭をよぎって、少しグッとくるものがあった。
まぁ、しかし、これはまさしく岡田監督らしいサッカーかなと言う気がします。正直言うとオシムさんから岡田監督になって不安視されたサッカーとも言えます。ただ、現実路線を取ったときの岡田監督のサッカーは強い。
オシムさんの目指していたサッカーは出来なくても、この1勝の価値は大きい。大会後に、どういう評価が出るか判らないし、やっぱり攻撃的なサッカーを目指さなきゃという事になるかもしれないが、この1勝によって一つ先に進めた感じがする。
1勝したとはいえ、調子の出てないカメルーン相手。アフリカ勢としては比較的相性もよかった相手で、オランダ、デンマークはさらに手ごわい。
喜びに浸るのはここまで。すでに、頭はオランダ戦に向いています。
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