イビツァ・オシムの挑戦
「代表監督は特別な挑戦」。最近、よく見かけるオシムの発言だ。スポーツ新聞をはじめとする報道では、これを「代表監督に意欲」とこじつけをしているようだが。
ただ、言葉通りに解釈するなら、オシム自身の率直な思いだとは思う。
川渕Cの失言を発端としてJEFvsJFAの構図が出来上がってしまった今回のオシム代表監督就任問題。ここのところの報道ではジェフ側が駄々をこねているかのような書き方をされている。ジェフサイドから言わせれば、悪いのは日本協会って事になるわけで間違いだという事になるだろう。まっ、客観的にみればジェフが駄々をこねているとみるのはあながち間違いでもない。
ジェフサポーターからすれば、協会に対する不信感は今後もぬぐえないだろう。ただ、ジェフとの契約があるという事は別にして考えると、オシムは別にジェフのものではない。もちろん日本協会のものでもなく。オシムは誰のものでもない訳で。「俺らのオシム」という表現はなんだかしっくりこないのだよね。
ちょっと前のエントリーではこう言ってるのだが。
代表監督になってくれるのを希望はしていたが、こういう形でオシムがジェフを離れるのは正直シュチュエーションとしては考えていなかった。しかるべきときがきたら契約満了で辞めるのが一番すっきりするのかもしれない。
ここのところ思っているのは、今回のように問題の残る形でオシムが去るというのは、ジェフにとっては必ずしも悪い事ではないかもしれないという事。代表監督の話がなくてオシムが契約満了をもって去るといった場合どうなるかと考えてみると、ハッピーなのはリーグ優勝を成し遂げてという事になるだろう。ただ、そういた場合でも引き続き監督をやってほしいと考えてしまうんじゃないのかなぁ。
もちろん、リーグ優勝がなくても同じで。オシムが今後4,5年もジェフで監督が出来るとは考えにくい事を考えると、いいきっかけで辞めるというのは難しいのかもしれない。今回のように突発的な事件がおきた方がむしろよかったのかもしれない。
オシムがこの3年でジェフにもたらした財産は大きい。さすがにリーグ優勝をオシムに奉げるというのは無理だったけれど。オシムが残したこの財産は引き継がねばならない。オシムがジェフの監督であろうがなかろうが、リーグ優勝をする事が最大の恩返しである事は変わらない。少なくともまだ数年は日本に留まってくれるわけだから、その間には優勝したいところ。
最初のオシムの発言に戻るけど、なんだかオシムらしいなぁと思った。やっぱりオシムにとってはリスクのある代表監督の方を選びたいと思うのは不思議じゃない。もしかしたらオシムの監督生活にとって最後の挑戦になるかもしれないしね。
ジェフにとってはオシムが監督を辞める事はリスクがつきまとう。だが、リスクを犯す事はチャンスにも繋がるという事はオシムから学んだ事。これは、ジェフにとっても一つの挑戦である。
-
2010年12月19日 Number 768 外国人監督が見た日本サッカー
Number 768を読んだ感想など。ザッケローニ、ストイコビッチ、オシム、ミラー、彼らの語る日本サッカーとは!? -
2010年03月21日 Number 750 オシムの嘆き
今回のNumberは、創刊30周年記念の日本サッカーマイ・ベストゲームという企画。 -
2009年02月14日 オシムのドアップポスターとか
オシム爺さんのドアップの写真が、totoのポスターに使われる事になった。 -
2007年08月24日 取り戻せ!!
西部謙司さんの「イビチャ・オシムのサッカー世界を読み解く」をここ一週間読んでいま... -
2006年07月27日 オシムの誤解を解く解説
今日発売のNumber 658に、「オシムサッカーを読み解く」という題で西部さん...


2025年 J2 第37節 大分トリニータvsジェフ千葉 ウノゼロ勝利で最終節に繋ぐ
2025年 J2 第36節 ジェフ千葉vs藤枝MYFC 痛すぎる引き分けで1歩後退
2025年 J2 第31節 ジェフ千葉vsロアッソ熊本 2度追いつくも引き分けに終わる
2025年 J2 第28節 ジェフ千葉vsヴァンフォーレ甲府 逆転勝ちでフクアリ連勝
2025年 J2 第26節 ジェフ千葉vs徳島ヴォルティス 接戦を制して連勝
2025年 J2 第24節 ジェフ千葉vsいわきFC 椿、日高で逆転も守り切れずドロー決着
2025年 J2 第22節 ジェフ千葉vsサガン鳥栖 悪夢の3連敗
2025年 J2 第21節 カターレ富山vsジェフ千葉 覇気なく連敗で3位転落
2025年 J2 第20節 ジェフ千葉vsジュビロ磐田 後半戦 痛恨の敗戦スタート
2025年 J2 第18節 ジェフ千葉vsレノファ山口FC 優勢に試合を進めるもスコアレスドローに終わる


イビツァ・オシムの挑戦