キリンチャレンジカップ2012 なでしこジャパンvsブラジル女子代表の試合をテレビ朝日の中継を録画してテレビ観戦しました。
試合経過
なでしこの先発は、GKに福元、CBに熊谷と矢野、右SBに近賀、左SBに鮫島、ボランチに田中と宇津木、右SHに大野、左SHに宮間、2トップに安藤と川澄という布陣。
日本が得意のパスワークを軸に攻勢に出る。チャンスは作れていたものの、ブラジルもパスの受けてを狙ってきていたようで、思いのほか自由にさせてもらえない。
さらに、個人技をいかしたパスワークは、これまでのアメリカや欧州勢にはない持ち味で、日本のメンバーは少々面食らった感がある。
やや日本が優勢に試合をすすめるが、チャンスがなかなか作れなくなる。だが、前半16分。ハーフウェーライン付近からの宮間のFK。これをダイアにがクリアをしそこねてオウンゴールに。思わぬ形で日本が先制する。
その後、反撃にでたいブラジルが盛り返すものの、日本がすぐにペースをとりかえす事になる。
日本が何度もチャンスをつくるものの、追加点は奪えず。
前半38分、安藤に代えて永里を投入する。
前半40分をまわり、ブラジルにたてつづけにチャンスをつくられるものの、なんとか失点は許さず。
だが、終了間際の45分。田中明日菜がボールを奪われて、後ろからのタックル。ペナルティエリア手前でFKのチャンスを作られる。これを、フランシエリがゴール右隅に決めて、ブラジルが同点に追いつく。
前半は、このまま1-1で終える事になる。
後半頭、田中明日菜に代えて菅澤を投入する。宮間がボランチに入り、川澄が左SHに回った。
後半も日本が主導権を握る展開になる。後半13分のCK。宮間がニアサイドに蹴ると、永里が軽く合わせてゴール。相手より先にさわって押し込んだ。2-1と日本が勝ち越す。
さらに、16分には、川澄からのパスを受けた菅澤が中央に折り返す。永里が反転し強烈なシュート。これはGKに弾かれるが、詰めていた宮間がゴールに突き刺し3-1とする。
この後も日本が主導権を握り続けるが、選手交代もあり、なかなかゴールにつながらない。
川澄や菅澤が惜しい場面に絡んではいたが、チャンスを逃してしまう。
それでも、後半44分、右サイドを突破した上辻が、近賀へパス。近賀がそのままサイドを突破し、ニアサイドへ折り返す。これを、猛然と走りこんだ菅澤が蹴りいれてゴール。4-1と3点差をつけることに成功する。
試合は、このまま日本が逃げきり4-1で勝利。勝ち点、得失点差でアメリカに並ぶが、総得点の差で日本がキリンチャレンジカップ優勝を果たした。
戦評
アジア勢とも、欧州やアメリカともスタイルの違う相手に、多少の戸惑いはあったものの、終わってみればなでしこの圧勝で終わった。
とは言っても、ブラジルはマルタもいないし、アメリカ戦から中1日。しかも暴風雨の中の試合だったわけで、本来の実力派出せてないのかなという印象。実際、監督もオリンピックに向けてのチーム作りはこれからという言いぶりだったし。
ただ、オリンピック本番で、いきなりスタイルのわからない相手とやるよりはよかっただろう。足元の技術で日本と対抗できるのはブラジルくらいで、そういう相手とこのタイミングで戦えた事が大きい。
なでしこの方は、メンバーが変わっても大きく質を落とさずサッカーが出来るようになった。アルガルベ、今回のキリンチャレンジカップと澤不在を感じさせないプレーぶり。アルガルベのときは機能しなかった、ボランチ宮間がそこそこ機能した事で、SHに川澄をおくオプションも出来た。
これから、なでしこリーグも開幕。6月に欧州遠征があって、7月に壮行試合。そしてロンドン五輪本番。着実に、肉付けをしている状況で、18人の枠に誰が入ってくるのかも楽しみだ。