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Jリーグ 経営状況2009年度分を見て【J特】

JリーグはJクラブ経営の透明性向上のため、2005会計年度分より、クラブ別の個別経営情報を発表し、2006会計年度からは、全クラブの全ての項目が開示となりました。

 2009会計年度は、J1が18クラブ、J2が18クラブ(3クラブ増加)、計36クラブの編成で、J1は前年度同様1ステージ制、J2は3回戦制2年目となりました。

Jリーグから、2009年度の経営情報が開示されました。
今年も、これを見てあれこれと書いてみようと思います。

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比較の為に2008年度のものもリンクしておきます。

ざっと見回してもわかるとおり、2009年度は赤字クラブが増えました。
大分の事が大きくニュースにはなってましたが、その他にもジェフや、京都辺りも大きく赤字に転落してます。

さらに、営業収入もJ1全体で下がっている状況です。個々のチーム状況はあると思います。
ただ、入場料収入を見ると、レッズとかは落ち込んでるけど、意外と増収になっているクラブが多いですね。全体としては微減というところで、この不況のなか健闘したとも言えますね。

J2に目を移すと、やはりJ1に比べて基盤の弱いクラブも多いのか赤字のところが多いようです。今年、J1に昇格した3クラブは赤字。やはり、J1に昇格するだけの戦力を整えるとなると少し無理をしないといけない事なんでしょうか!?
それを考えると一昨年のモンテディオ山形はスゴイですね。2009年度も経営規模を考えるとJ1に残るだけでも凄い事だと思います。

これは、あまりにも数字的に突出し過ぎているので、触れないわけにはいかないんですが、ヴェルディはすごい事になってますね。
ただ、これは昨年2008年度の数字を振り返ったときにも書いてるんですが、営業収入からすると人件費がものすごい多いんですね。2008年度のときは、その他にあたる収入でなんとかとんとんの数字にしてたのが、2009年度はこれが現象していて大幅な赤字になています。やはり、2008年度のこの収入は親会社からの補填みたいなものなんでしょうね。
今になって大騒ぎになっていますが、こういうのを見ると今に始まった事ではなくて、前々からの経営体質が尾を引いていたと言えますね。

今回、ジェフの分だけを開示されている2005年度分から2009年度分を一つの表にまとめみました。

ジェフユナイテッド市原・千葉 経営情報 2005~2009年度

こうやって見てみると、フクアリで通年試合をするようになった2006年度から入場料収入が増えていっています。J2に降格した2009年度でさえ、入場料収入は増えている事になりますね。そして、広告料収入も順調に伸びていっています。

大きく変わったところを見ると、その他の収入が大きく落ち込んでいます。推測すると、2008年度の分は2007年シーズン終了後に大量に移籍した選手の移籍金などが含まれているのかなと想像されます。これが、2009年は放出がほとんどなかったですから、大幅にへった形になったものと思われます。

それでいながら、人件費はそんなに減ってないんですね。これは、2008年,2009年と残留争いに巻き込まれて、途中で監督の解任があったり、急遽補強したりといった事が影響してるのかなと思ったりしますね。

ようやく営業収入が30億を越えて、J1でも中規模のクラブという感じになってきてたんですが、ここにきて赤字に転落という事になってしまいました。

この状況からすると、2010年度はもっと厳しいと想像されます。
選手の年俸がどうなったのかはわかりませんが、今年はJ1昇格を睨んで大量に選手を補強したわりには、入場料収入は確実に減るでしょう。
移籍金にしても、巻がシーズン途中で移籍したくらいで大きく増えるとは思えないですしね。

わかっている数字から見た想像に過ぎませんが、結構無理してるなという印象です。
想像通りならば、シーズン途中での補強がなかったのもうなずけるところではあります。
巻を放出しようという話が出てしまったりってのも、事情を汲めばわからない話ではないです。(まぁ、それはそれとして、クラブの巻に対するリスペクトのなさは許されるものではないのですが。)
もちろん、水野獲得なんてのも到底無理だったって事でしょうね。

今年はちょっと無理してでもJ1に上げようというところでしょうから、なんとしてもJ1に戻らないとですね。
今年は我慢の年としても、フクアリのキャパを考えると、毎試合満員になったとしてどれだけの収入増になるんでしょうかね!?
個人的には、毎試合埋まらないメインスタンドの料金を下げてでも、入場者を増やした方がと思ってもみてるんですが、それがいいのか悪いのか難しいところです。

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