台風の影響で、昨日観れなかった、ロンドン五輪アジア最終予選のU-22日本代表vsU-22マレーシア代表の試合をNHK BS1の中継を録画して観ました。

日本の先発は、GKに権田、CBに鈴木と濱田、右MFに酒井宏樹、左SBに酒井高徳、ボランチに山村と扇原、トップ下に東、右MFに清武、左MFに原口、トップに大迫という布陣でした。

立ち上がりから、日本がペースを握る。
パスワークで相手を圧倒して、攻め立てる展開。

序盤の清武から東がクロス、大迫がヘディングシュート、これは相手GKの守備範囲内。
その直後の前半10分、扇原が縦にボールを入れる。このボールを受けた東がはたいて清武に。清武がドリブル突破からペナルティエリアに侵入。このままシュートも打てたが、右サイドに走りこんでいた東にパス。東が撃ったシュートは、ゴール左隅に決まり、日本が先制する。

前半は、このまま日本が圧倒する時間帯が続く。
攻撃のバリエーションが実に多い。パスワークで崩したり、サイドバックとの連携でクロスまで持ち込んだり、清武や原口のドリブルも効いていた。
守備でも、奪われた直後から連動して、相手を囲い込み自由にさせない。
マレーシアは、ほとんど攻撃らしい攻撃ができない状態だった。

この試合、ボランチに入った扇原の縦パスが結構効いていた。かなり、攻撃の起点になっていた。何本か打ったミドルシュートを全部ふかしてしまったのが残念だったが。

前半は終盤にミスが増え始めてきて停滞したものの1-0とリードして終了。

後半、日本のペースは変わらないが、前半の終わりごろから出てきた、パスミスが多くなっってきている。
マレーシアの方も日本の攻撃に慣れ始めて、なかなか縦パスが入りづらい状況になり、後ろでパスを回す事が増え始めた。

さらに、マレーシアは日本の左サイドを何度か突破してチャンスを作っている。前半はほぼノーチャンスだったが、後半は日本を攻め立てるシーンも増えてきた。

日本は、大迫に代えて永井を投入。さらに、東に代えて山崎を投入する。
原口がトップ下に回って、山崎が左サイドに入った。

投入直後こそ、なかなか永井にいいボールが入らなかったが、徐々に永井を生かした攻撃が出来るようになる。

そして、後半32分、右サイドに流れていた永井にロングフィード。永井が右サイドを突破。この攻撃は実らなかったが、ボールを繋いで山崎の落としから、清武が永井へパス。
永井もフリーだったが、ダイレクトで折り返し、このボールに山崎が合わせてゴール。
2-0とリードを奪う。完全に崩しきったゴールだった。

疲れの見え始めた、扇原に代えて山口蛍を投入。
この後も、日本がペースを握っていたが、終盤は清武が足をつって、運動量が落ちた事もあり、大きなチャンスは少なくなった。

それでも、ロスタイムもキープするという形ではなく、最後まで攻めきって試合を終わらせた。
日本が大事な初戦を2-0で完勝した。

正直、2-0は物足りないと感じさせるほど、試合内容としてはよかった。
特に前半は、相手を完全に押し込んでいたし、攻撃のパターンも多彩で、出色の出来だった。
このチームは、狭いところでもパスを繋ぐ事が出来るのが強み。ちょっと、やり過ぎて相手に取られる事もあるが、単純な足元の技術だけじゃなく、味方の動きがよく見えているから出来る事。

後は、縦にボールを入れる事が出来ているので、攻撃にリズムが出る。横パスで揺さぶるだけじゃなく、相手の胸元にナイフを突き立てるようなパスを出せるのが強みだ。
このチームでは、宇佐美とポジションを争う事になるであろう、原口もこの試合では効いていた。元々、ドリブルが上手い選手だけど、この試合では非常にいいアクセントになっていた。

そして、清武はA代表を経験して貫禄が出てきたなという感じ。シュートチャンスもあったが、ゴールを奪えなかったのは残念だが、マレーシアの選手のがんばりもあって入らなかった。でも、狙いどころはよかったと思う。

この後、バーレーン、シリアの中東勢との対戦。アウェイのバーレーン戦で勝てれば、トントン拍子で進む可能性もあるが、どうだろう!?

この試合で出ていなかったメンバーの他にも、宇佐美や、宮市もいるし、なんと言っても香川もロンドン五輪世代だ。本大会で、どこまで呼べるかわからないが、まだまだ上積み出来る。この世代がオリンピックで強豪国相手に試合をするところが観れないってなるのは大きな損失。絶対に、出てもらわないとね。