ヤマザキナビスコカップ決勝戦 ジュビロ磐田vsサンフレッチェ広島の試合をフジテレビの生中継で観ました。

ナビスコ決勝の日は、本当に天候に恵まれますね。この天気で、満員の国立。
盛り上がるわけです。

では、試合を振り返ります。

前半は、一発勝負の決勝戦らしく、両チームともしっかりと守備から入る立ち上がり。
ただ、それでも、サンフレッチェは時折ロングボールを織り交ぜながら、ジュビロ陣内に攻め入ります。

やや、サンフレッチェが主導権を握りかけてはいたんですが、ジュビロはサンフレッチェの守備の薄くなったところを的確についてチャンスを作ってたので、サンフレッチェも思い切った攻めが出来ない感じでした。

試合が動いたのは36分、船谷からの前田へのボールは少し精度を欠いたものになったが、このボールをコントロールした前田が中央へクロスをあげる。このボールに走りこんでいた、船谷圭祐が西川の足元を抜くヘディングシュートでジュビロが先制する。
前田へのボールが雑になった事もあり、ほとんどノーチャンスの状態だったサンフレッチェ守備陣が船谷を捕まえきれておらず失点となってしまった。

だが、これでサンフレッチェの攻撃にエンジンがかかる。
サンフレッチェのパスワークが冴えてくる。
そして、43分、右サイドをミキッチがドリブルで突破、ジュビロディフェンスを切り裂いて、中央に折り返す。このボールを不十分な体制ながらも李忠成が触って、ボールはゴールへ転々と吸い込まれる。
サンフレッチェが同点に追いついて前半を終える。

後半早々、ジュビロの一瞬の油断をついて、山岸智が左サイドから侵入。川口の股を抜くシュートで、瞬く間にサンフレッチェが逆転に成功する。

その後、サンフレッチェはチャンスを伺いながら、慎重にゲームをすすめる。
ジュビロは、菅沼を投入して、西と両サイドからサンフレッチェを攻め立てるようになる。

さらに、ジュビロはジウシーニョに代えて山崎を投入。
一方のサンフレッチェは、最後のカードをミキッチに代えて横竹を投入し使い切る。
これが、後々の勝負のあやとなっていくのだが・・・。

なんとか、ジュビロの攻撃を耐えしのいでいたサンフレッチェだったが、後半44分ついに牙城が崩れる。CKからのボールに那須がヘディング。このボールは西川が反応したもののこぼれ球に前田遼一が反応してゴール。土壇場でジュビロが追いつく。

試合は、2005年大会以来の延長戦へ。

土壇場で追いつかれたサンフレッチェがまずは攻勢に出る。
やはり疲れもあり両チームにちょっとづつミスが出始めるものの、一進一退の攻防になる。

そして、延長前半12分、またもセットプレーから菅沼実が蹴り込んでジュビロが勝ち越しに成功する。
さらに、ロスタイム直前には、右サイドを突破した、山崎亮平がゴールを決めてジュビロが突き放す。

2点差とされたサンフレッチェはそれでも諦めない。
延長前半ロスタイムのFK。一度目は壁に当たってしまったが、そのボールを拾った槙野がほぼ同じ位置で再びFKを得る。このFKを槙野が決めて、サンフレッチェが1点差に迫る。

勢いに乗るサンフレッチェだが、攻めに出ている裏を取られる。前田がせったボールがこぼれて、そのボールを前田がひろう。そのままドリブルで切れこんで、最後はふわりとボールを浮かせて西川の頭上を越すループシュート。これが決まって、ジュビロが再び2点差とする。

この後も、粘るサンフレッチェではあったが、やはり攻め手が足りない。3枚目のカードで佐藤寿人を使えなかったのが、ここにきて響いている。

それでも、執念を見せるサンフレッチェは、延長後半ロスタイムに、槙野がPKを得る。
だが、このPK、槙野が蹴ったボールは川口に阻まれる。こぼれたボールを押し込もうとするも、枠を外してしまう。ここで、タイムアップ。

ナビスコカップの決勝は、ホントにハズレがない。こんな点の取り合いになるゲームもあまり記憶にないが、素晴らしいゲームだった。
ジュビロの勝負強さ、サンフレッチェのパスワーク。素晴らしいサッカーと執念をみせたサンフレッチェだったが、ジュビロの方が試合運びがうまかった。

サンフレッチェには、山岸や中島。試合には出ていないがストヤノフもいて、サッカーのスタイルのかつてのジェフを彷彿させるものがり、どうしても気持ちが入ってしまう。
そして、かつてのジェフと今のサンフレッチェにこんなにも差がついてしまったんだなという事や、この素晴らしいナビスコ決勝の舞台で堂々と試合する様を見ると、少しノスタルジックになる。

いつか、この舞台にまた返ってきたい。そう思えるゲームでした。