大河ドラマ「どうする家康」感想です。

第25回 はるかに遠い夢

あらすじ

瀬名(有村架純)の考えていた謀。うまく進んでいるかにみえたが、勝頼(眞栄田郷敦)が手のひらを返す。これにより、企みは信長(岡田准一)の元に届く事となる。

家康(松本潤)は、信長に呼び出される。岡崎で謀反の噂ありと。信康と瀬名が武田と通じていると。それに家康も加担したと。信長は、お前の家の事だとし、口は出さないとし、自分で決めろとだけ言い残す。

帰ってきた家康。信康(細田佳央太)は、自らが腹を切ればそれで済むと話す。しかし、家康はならんとし、信長と手を切るとした。信康は、武田に裏切られた今、それでは徳川が滅ぶと。家康が切腹すれば、それこそ滅ぶしかないと。
この状況に瀬名は、五徳に信長へ、自身と信康の悪行を書状にして書けと話し出す。家康には、なんなりとご処断くださいとした。家康は、瀬名と信康には責めを負ってもらうとし、五徳には瀬名の言う通りの書状を書くように申し渡す。信長を世を欺くと。信長のもとに瀬名と信康の悪行を書いた書状を遅らせ、自害してもらうとまで書かせてある。

一方で、家康は、信康と瀬名に似たものを半蔵(山田孝之)に探させていた。信康には、名を変え身を隠し行きてもらうとし、いずれ世が変われば会えるだろうと。信康は岡崎城を、瀬名は築山をあとにする支度をする。

その夜、半蔵から報せが入り、信康は堀江城に入った聞かされる。しくじったのかと問う家康に、半蔵は御本人にその意志がなければ連れ出せないと。家康は、大久保忠世(小手伸也)のいる二俣城へ移せとし、今度こそ必ず逃がせと命じる。二俣城でも逃げぬと話す信康。母が逃げてからだとするのだった。

築山をあとにする瀬名。湖を渡り富塚に向かったと家康に報せが入る。藪の中で着替えるように言われた瀬名だったが、信康は逃げたのかと問う。さらに、身代わりの者には、帰るように伝える瀬名。瀬名は懐刀をもち、介錯を大鼠に頼む。だが、そこへ家康が舟に現れる。

一方、信康をなんとか移動させようと、大久保らが試みる。半蔵は、お方様は逃げられたと話すが、信康は忍びのくせに嘘が下手だと答える。
母が自害したと悟る信康。手を貸してくれと親吉の肩を借りたすきに、刀を奪い腹を切る信康。自らの首を信長に届けよとし、徳川を守ったのだと父に伝えるように言い残す。最終的に、半蔵が介錯する。

家康の元にも、自害の報せが届く。そして、この事は、於大の方、氏真、さらに勝頼のもとにも届いていた。信長に、この報を届けた、佐久間信盛は追放された。

家康が小舟でたどり着いたとき、瀬名は死ぬしかないと話した。信康だけは生きていてほしいけど、それをよしとはしないだろうと。かつて駿府に見捨てた事を話し、もう2度とあのような事はしたくないとし、守らせてくれと家康は頼む。
それでも、瀬名は、あなたが守らねばならぬのは国でしょうと拒んだ。かつて、父と母に命をかけるときがきっとくると言われたとし、それが今なのだと。すべてを背をわせてくれと話す。

世の者たちは、悪辣な妻だったと語り継ぐだろうと話す家康に、本当の私はあなたの心の中だけにおりますとした。瀬名は、忠勝(山田裕貴)、康政(杉野遥亮)に殿を連れ帰るようにと命じ。共に、安寧な世を作るのだと言い残した。
小舟で立ち去ろうとする家康は、我慢しきれずに戻ろうとする。だが、瀬名はそれを見、首に刃を入れた。

感想

後世に残る史実は変わらぬとも、その幕間にあった事実はいかようにでも書けるという、なかなかの瀬名の最後でした。あくまでも、家康と瀬名の仲は最後まで変わらなかったという事ですね。

事実がどうであれ、史実は変わらない。信康と瀬名がここで死ぬ事は変わらないのですよ。信長に感づかれたところで、瀬名の謀はもう続ける事は出来ないものでした。この作品での家康ならば、瀬名と信康をなんとか生かそうとするのもおかしくはないですね。

それこそ、鎌倉殿の頼朝ならば女装してでも逃げていたでしょうけれど。この母子はそれが出来ぬのです。もしものときは、我が生命で家康を救うという覚悟の元に進めてた謀ですからね。身代わりの娘を殺してまで逃げようとは思わないでしょうね。ここらへんが、やはり家康が瀬名の事をわかっていないところなのですよね。

次回は、瀬名と信康をなくした家康。これからどう。