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アニメ「彼方のアストラ」感想 原作既読勢も未読勢も魅了した最高のアニメ化

アニメ 彼方のアストラ

アニメ「彼方のアストラ」が無事に最終回を迎えました。

最終回は1時間スペシャル。第1話も1時間だったので、実質14話分の構成でたっぷりと楽しめました。原作既読勢なので、ストーリーとしてはあらためて感想はないのですが、あらためてアニメの感想を書いてみたいと思います。

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回を増すごとに盛り上がる

これは、原作のときも一緒な感じだったのですが、途中までの話の展開からどんどんあらたな謎が出てきて、そこからどんどん盛り上がっていった感じがしますね。

惑星イクリスで、ポリーナが登場。クローン案件。そして、行き先が地球じゃない事が判明と怒涛の展開となっていきます。

この辺り、どこで1話を終えるかっていうところも、しっかりと盛り上がる要素になっていたと思います。前回の謎について、少し和むシーンが入ったと思ったところで、最後にドーンと驚かせて終わるというのが、ある種パターン化してきた感じすらしまいた。

10話辺りから、これまでの伏線を怒涛の回収。12話前半くらいまでが謎解き回となっていました。ちょうど、原作の5巻辺りの話になります。10話あたりは、原作何話分だってくらいのスピードでしたが、最終回には余裕がある感じに終わりました。

GKZとGMZ

これ、最後の方で見かけたのですが、GKZ(=原作既読勢)とGMZ(=原作未読勢)。

今回のアニメ化で、原作未読勢がこの「彼方のアストラ」に触れた事になります。ミステリー要素を含んだ謎解きがある関係で、GKZとしてもあまり話したくても話せない事が多かったりしたのですよね。

ただ、話の流れ上、序盤の展開で見限られたりするケースもあって、GKZとしてはここから面白くなるところなのになあというところもありました。でも、これネタバレかまさないで観てもらった方が面白いので、がんばって観ていってという感じでしたね。

単純に謎解きに関しては知ってはいましたが、GKZも存分に楽しめる出来だったと思います。全5巻を1クールに収めた関係で、ところどころ原作のエピソードが省かれたりしてしまいましたが、概ねストーリー全体には影響を及ぼさない範囲におさめていて、これは構成が非常にうまいなと感じました。

なにしろ作画も素晴らしかった。声も終わってみればみんな合っていました。アリエスとセイラの声優さんがいっしょというのは、ちょっとしたネタバレなんですが、そこもいい感じだったと思います。

原作でもクライマックスだった、シャルスの独白も声が入るとまったく感情移入が違ってくるなという感じでした。原作もいいけど、アニメになってあらためていい作品だったなと思える出来でした。

アニオリ最終回エピソードが素晴らしい

原作でのシーンがカットされたり、ところどころアニオリがあったりしたのですが、最終回でのアニオリエピソードは原作既読勢にとっても嬉しいものでした。

惑星アストラへ帰還するにあたって、原作では直接メールを送りつけていたのですが、アニメでは政府にもみ消されるおそれもあるとふんで、アリエスのお母さん経由でメールを送っていました。

原作では唐突に出てきたグレース刑事も、アニメではウルガーの兄といっしょに捜査していた人物という事になっています。これにより、何かしら知った風だったグレース刑事が、どういう存在だったかがわかりやすくなりました。

さらにわざわざ迎えの宇宙船をだして緊張感をあぶり出すあたり念入りでしたね。原作未読勢なら、ここで追撃されるのかと思ってしまう展開でしょう。

そして、7年後のエピソードでは、ウルガーとオリジナルの面会シーンが追加になっていました。逮捕されて終わりだった、オリジナルのその後がわずかながら描かれたのは良かったと思います。それにしても、クローン密造ってどれだけの重罪なんでしょうか7年後も刑務所暮らしですか。もっとも、彼らには殺人未遂の罪もかかっていたので、それもあっての事でしょうが。

ウルガーに関しては、カナタたちの見送りにいけないかわりに、事前にアストラ号に会いに行くというエピソードも追加になっていますね。ウルガーはカナタたちについていかないのかってのとは別に、ウルガーはウルガーでジャーナリストとして生きているというのが判っていいシーンだったと思います。

世界の秘密とアストラ世界の世界政府

「彼方のアストラ」、いろいろな謎があったわけですが、世界の秘密について主に原作未読勢の反応が気になったところでした。概ね、すんなりと受け入れられたのかなという感じでした。

西暦を100年戻して、第1世代が秘密を守り通したというのは、さすがに無理があるんじゃなかろうかというのもあるんですけどね。この物語の中に度々登場する「そう育ったから、こうなった」っていうのの究極系なのであります。結果的に伝わってなかったのだから、無理があろうがなんだろうが、そうなのだという事にもなりますから。

まあ、ここまでの大規模なものじゃないにしろ、現実世界でも歴史の改竄というのはこれまでもあったわけですから、たとえ傍から見たら無理のあることでも実際におこりえる事として受け入れられたのかもしれません。

アニメでも最終回は前半に世界の謎、そして後半はアストラ帰還と7年後エピローグという構成で軟着陸しました。これは、原作残り2話で終了ってときにもあったのですが、まだもう一波乱あるんじゃという予想もあったのですが、実際にはすんなりと終えました。

「彼方のアストラ」のストーリー展開として、いろいろ酷い事があっての遭難だったわけですが、アストラ世界の世界政府はいたってまともというか、良識のある政府だったという事になります。一躍話題の人たちになってしまったという都合もありますが、世界の秘密に関して高校生だったカナタたちとしっかりと話し合いの場を設けたり、最終的には意見を受けれいています。その気になれば、もみ消す事だって出来なくはなかったでしょうからね。これは、アストラ世界の世界政府が誕生した経緯によるものも大きいのかなとは思いますね。平和のためにというのがあっての歴史改竄でしたから。

完全版が観たい

今回のアニメ化は十分すぎるくらいの出来だったのですが、やはりカットになった部分も含めた完全版が観たいなというのはありますね。原作での4コマでのエピソードも含めたら、もう少し話が膨らませそうな気はするんですけどね。

素晴らしく出来がよかったのでBlu-ray BOX欲しくなってきたんですが、そんなに安いもんじゃないんですね。ちょっと買おうかどうか悩ましい

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